「荒木飛呂彦の漫画術」に書かれていた作品まとめ

書籍「荒木飛呂彦の漫画術」に書かれていた主な作品(書籍、映像作品、芸術作品など)をまとめてみました。

荒木飛呂彦先生自身の作品

  • 武装ポーカー(ゴージャス★アイリン―短編集内に掲載)
    • P37:最初の1ページ目の描き方例
    • P84:主人公と脇役の差別化
    • P95:連載向けの作品化どうか?
    • P178:当時の画力について
  • 魔少年ビーティー
    • P27:タイトルの工夫
    • P32:複数の情報を同時に示す表紙例
    • P98:独自のキャラクターができるまで
    • P99:編集部に連載開始を認めてもらうまで
    • P101:それまでの話に比べ最終話の評価が良かった理由
  • バオー来訪者
    • P27:読みたくなるタイトル例
    • P198:現実を描いた時の失敗例
  • ジョジョの奇妙な冒険 第1部
    • P28:タイトル決定まで
    • P35:最初の1ページは漫画の予告である→例
    • P66:悪のキャラクターの魅力
    • P67:主人公と敵役の対比
    • P113:主人公は常にプラスにしていく、ジョジョでは敵役もプラスになっていく
    • P131:主人公はプラスにしていくのに何故最後にジョナサンを死なせたか?
    • P173:火と空気の描き方
    • P185:波紋の描写について
    • P221:ジョジョの「テーマ」について
  • ジョジョの奇妙な冒険 第3部
    • P70:承太郎は理想のヒーロー像
    • P79:スタンドの作り方
    • P86:名前の付け方「花京院典明」「オインゴ・ボインゴ
    • P87:キャラクターの描き方「空条承太郎
    • P118:トーナメント制ではないストーリー作り→道中もの
    • P120:道中もののマンネリを防ぐには
    • P145:サスペンスを演出したストーリーの作り方
    • P185:スタンドの描写について
    • P208:現地調査でわかったこと
  • 岸辺露伴は動かない
    • P27:読みたくなるタイトル例
    • P134:キャラクターと設定がしっかりしていればストーリーは自然と出来上がる
    • P247:短編の描き方「富豪村」

その他の作品

  • キン肉マン
    • P20:デビューできた「ゆでたまご」先生とは何が違う?かを考えるきっかけ
    • P117:トーナメント制の代表例
  • バビル2世
    • P20:デビュー前はバビル2世の絵に似すぎていた→よくある絵柄
  • サザエさん
    • P27:読みたくなるタイトル例
    • P50:キャラクターを中心とした漫画の例
    • P105:キャラクター中心の漫画は時代の変化に弱い→どうすればよいか?→時代にあったエピソードを作りキャラクターをアップデートさせる
    • P197:設定がしっかりしている例
  • 紙の月
    • P27:読みたくなるタイトル例
  • こちら葛飾区亀有公園前派出所
    • P50:キャラクターを中心とした漫画の例
    • P58:キャラクター論
    • P106:キャラクター中心の漫画は時代の変化に弱い→どうすればよいか?→時代にあったエピソードを作りキャラクターをアップデートさせる
    • P197:派出所の周りは緻密に描かれており、両さんがそこにいるかのよう→説得力のある世界観
    • P217:テーマは、ぐらつかせない
  • AKIRA
    • P50:世界観を中心とした漫画の例
    • P214:世界観を中心とした漫画を超えるには、よりすごい世界観の構築が必要
  • コブラ
    • P50:世界観を中心とした漫画の例
  • 蟲師
    • P51:世界観を中心とした漫画の例
    • P216:蟲師におけるテーマの描き方
  • ドラゴンボール
    • P57:キャラクター論
    • P117:トーナメント制の代表例
    • P163:絵の基本がしっかりしている
  • DEATH NOTE
    • P61:読者の共感を得るためにDEATH NOTEは高度なテクニックが必要だっただろう
  • 必殺仕事人
    • P65:読者の共感や興味を引く動機例「納得できる復讐」
  • 運命の女
    • P65:読者の共感や興味を引く動機例「不倫」
  • スター・ウォーズ
    • P95:連載デビュー前にヒットしていた作品例
    • P201:世界観を表現するには徹底したリサーチが必要
    • P214:世界観を発展させる例
  • ウォーキング・デッド
    • P115:ストーリ展開、マイナスからプラスは良くないがあえてそこに挑戦している作品例
  • エデンの東
    • P131:「受け継ぐ」テーマの作品例
    • P221:作者が好きな作品は「受け継ぐ」がテーマの作品
  • 殺し屋
    • P139:「説明しようとせず」ストーリーを作るお手本
  • 七人の侍
    • P148:第3部のタロットカードのカットシーンは、この作品のように「共に戦う仲間が集い旅に出ていく」というテーマを表現
  • 童夢
    • P184:見えないものを可視化した漫画で特に好きなもの
  • モナ・リザ
    • P188:絵とは無限に描いていられるものの例
  • カムイ外伝
    • P190:感動はデジタルよりアナログ(実物)の方が得られやすいと思う→サイン付本を見て感動した
  • 綿の国星
    • P200:ムードを追及する漫画は天才的な才能がないと厳しい
  • アナと雪の女王
    • P215:基本4代構造(キャラクター、ストーリー、世界観、テーマ)の関係を読み解く好例
  • 小島 功
    • P220:「エロス」のテーマから表現されている絵柄の例
  • 江口 寿史
    • P220:「エロス」のテーマから表現されている絵柄の例
  • ジョージ秋山
    • P220:「エロス」のテーマから表現されている絵柄の例
  • ルーツ
    • P221:作者が好きな作品は「受け継ぐ」がテーマの作品→この作品も表面のテーマは差別問題だが、本当に描きたいのは黒人たちの家族の物語ではないか?
  • 八十日間世界一周
    • P227:架空であっても神秘的な場所を舞台にしている、そういう舞台の漫画を描きたかった
  • 千住博の滝
    • P274:短編「富豪村」の表紙にモチーフとして使用→自然への敬意を表現

感想

書名に漫画術とありますが、漫画だけでなく何かしらの作品を作っている方々は読んで損はない本だと思います。この本は「マニュアル」ではなく「地図」(未知の場所へ進むためのもの、迷った時に戻ってくるためのもの)であるとあとがきに書かれていますが、まさにそのような内容でした。

上で挙げた作品を見てこの本を読むと、荒木先生の意図がより一層伝わってくるでしょう。自分も見たことがない作品がいくつかあるので、機会があれば触れてみたいと思います。

荒木飛呂彦の漫画術 (集英社新書)